南に向かってながーく伸びる178坪の敷地。レンガで小路を敷いて、つき当りには小屋を作って...。土地の長さをいかした、ストーリーのあるオリジナルな空間づくりを堪能できそうな土地だ。

●Let’s 小屋づくり
50㎡のコンパクトな平屋別荘は北側の接道面にグッと寄せて建てられている。そのお陰で敷地の南側に、どう使おうかワクワクしてしまうような最大幅約44メートルの縦長の山林スペ―スが広がっているのだ。他の別荘地と比べても、近年まれに見るこの緑豊かな環境をいかさない手はない。
たとえば敷地の間を縫うように、レンガやバークの小路を少しづつ伸ばしていく。気にいった場所が見つかれば、そこに仕事や趣味のための小屋を建ててみるのもいいだろう。一つは仕事部屋に、もう一つはバーベキューハウスに、三つめは子供たちの秘密基地に。あとはピザ窯に、燻製小屋に...？？？しばらくは優雅な別荘滞在とはいかず、DIYに明け暮れる日が続くのかもしれない。しかし休日別荘ではそれもまた良しなのである。

●ミネラルウォーターの里でカラダの芯からキレイに
ウッドデッキの近くにエディブルガーデンを作れば、毎日の食卓に手作りの野菜やハーブを取り入れる楽しみが増える。この別荘のある山梨県北杜市は、南アルプスで時間をかけてろ過された天然水が湧出する自然の恵み豊かな土地である。名水百選にも選ばれる美味なる水を贅沢に使い、育てたハーブを浮かべたお茶をゆっくり味わう昼下がり。ティータイムはウッドデッキで、あるいは広い敷地の一角に置いたガーデンテーブルで。日照時間も日本一と言われるこの地で、陽光の下、カラダの中からじんわりと癒されていく感覚を覚えることだろう。

●北欧風にリノベーション？？
ちなみに別荘自体は築43年となかなかのミドルエイジっぷりだが、オーナーが定期的に使用してきたので築年数の割に状態は悪くない。お湯も問題なく使えるが、水回りは新調した方が良さそうだ。その他の場所は機会を見て自分たちで好みの空間に改装していけばいい。たとえば色あせた屋根を「かもめ食堂」の腰壁のような北欧ブルーに塗り替え、外壁やデッキを白にペイントしたら、雰囲気もがらりと変わりそうな予感だ。外だけでなく、別荘の中もDIYプロジェクトには事欠かないだろう。しかし土地を含んでもこの価格。家族で、仲間同士で、ホームとは別の拠点づくりに、リノベーションにチャレンジする価値はありそうだ。