●下手な展望台よりスゴイ？
高原の別荘のようなたたずまいの家だが、実は伊豆急行伊豆熱川駅より車で約７分、熱川の海まで車で約5分という、夏は海派にうれしい立地だ。一歩外に出ればそこはビーチ！とはいかないものの、適度に海から離れることで得られるメリットはその見晴らしの良さにある。写真は生憎の曇り空だが、晴れた日は伊豆大島はもちろん、利島、新島、三宅島までも見渡せるとあれば、家までの50段の階段も笑って許してしまいたくなる。いや、多分許せないだろうが、タダでジムに通ってカラダを鍛えていると思えばいいのだ。波乗りだって、ダイビングだって、海のアソビは体が資本なのだから。

●せり出した風呂は隠れ癒しスポット
伊豆といえば温泉のイメージが切っても切り離せない。こちらの家も別途費用は必要になるが自宅に温泉を引き込むことが可能だ。一階にある浴室は外壁から少し突き出た格好で、基礎が高いためL字の窓から豊かな緑が一望できる。ここで湯船につかるだけなんてもったいない話だ。普段は読めない新書をコッソリ持ちこんで、良い香りのするバスソルトを風呂に一つまみ。電車の中ではちっともアタマに入ってこないくせに、この風呂では魔法にかかったようにスルスルと読めてしまう。しばらくは風呂で読書がやめられなくなりそうだ。

●仲間内でシェアも射程圏内
この家は個人で所有するよりもグループでシェアして楽しむのが得策かもしれない。二階には8畳の和室と広めの洋室があり、大人数での寝泊まりも布団があれば問題ないだろう。洋室の一部は片流れの屋根の形状を受けて斜めになっており、ちょっとした隠れ家のような雰囲気が楽しい。夜景を前に広々とした部屋で楽しく飲むチーム、かたや隠れ部屋でマジな語り飲みチームなんて棲み分けにも使えそうだ。個人で別荘を所有するとメンテナンスが大変だと尻込みしてはいないだろうか。しかし仲間内で分担すればずっと少ない負担で楽しむことができる。海が好きな者同士なら、価値ある別荘へと育ってくれるに違いない。