船の船首のような、チャペルの聖堂のような、なんともメルヘンな世界観を醸し出す別荘である。俗世間とは一味違う、夢見るような時間をここで過ごしてみたい。

◆デッキがリビングがわり
別荘の癒し系フォルムに強烈なパンチをくらい、南向きの気持ちの良いウッドデッキと小屋に二発のボディーブローをお見舞いされる。最後は1000㎡超の敷地を前に完全ノックアウト。この別荘は憧れていた物が全てセットでドキドキしてしまう。
ウッドデッキは休日の万能選手だ。早朝ヨガをする。愛犬とじゃれ合う。昼間っからビール。フリマで手に入れた家具を、青空の下サンダーで磨き直して丁寧にペイントする。暖かい季節は家の中よりデッキの上で過ごす時間が長くなるだろう。行儀の悪さも少しの失敗も、ここでは全然気にならないからだろうか？

◆まっさらな1000㎡のキャンバスに何を描こう？
仕事を離れてリラックスしていると、やりたいことが次から次へと頭に浮かぶ。今年は別荘の雰囲気にあうタイル貼りのオシャレなピザ窯をDIYしようとか、雪が降ったら仲間を呼んで、庭にでっかいかまくらを作ってみんなで鍋をしようとか。敷地の手入れは少し大変だけど、この広さでしかできない遊びをどんどん仕掛けてみたい。

◆チャペルみたいな天井で解放感抜群
秋から冬にかけてはデッキの存在感は影をひそめ、家の中で過ごす時間が中心になるだろう。家にこもると鬱っぽくならないか心配だが、この別荘は天井までの吹き抜けで、飴色の天然木の癒し効果か、室内にいても戸外のような解放感に満ちている。
薪ストーブで暖を取りながら、ゲレンデは今頃どんな様子だろうかと窓の外に視線を送る。夏から予約していたボードのシーズン初ライド。クローズの時間まで滑りまくって、冷えた体を近場の露天風呂で温める。蓼科の滞在中は温泉巡りも楽しみのひとつ。信玄の隠し湯とかもう、ネーミングがずるい。そんな名前の温泉、あったら絶対入るだろう。