屋根の高さを優に超える大木と、家1軒丸ごと隠れてしまうほどの巨大なレンガの壁。外からの視線をはねつけるようにそびえ立つ壁の向こうに、一体何が隠されているのだろうか？

◆外に閉じて内に開く
少々ミステリアスな雰囲気のこの建物、残念ながら（？）アヤシイ組織のアジトなどではない。伊豆の城ケ崎海岸駅から600m先にある、築浅＆普通にイケてるおしゃれな海の別荘だ。駅チカ立地でプライベート感を確保するために、正面をあえて壁で覆った外に閉じて内に開く家である。
2階に設けられた26帖ほどもある広いLDKは眼下の相模灘に向かって大きく開かれている。リビング続きのウッドデッキに出れば、緑と海と空との三位一体の眺めを誰にも邪魔されずに満喫できるのだ。このデッキで風を感じながら飲むビール...仕事中に想像するのは酷なほど、絶品であろうことは疑いようがない。

◆パーティー好きのための広々リビングとコの字型キッチン
もともと広い26帖のLDKだが、梁あらわしの天井がさらに開放的な空間を演出する。パーテーションなどの建具、レンガや塗り壁、個性的な照明器具などのインテリアは、この空間に合わせて入念にセレクトされたものだとわかる。
今は床にも壁にもほぼ何もないまっさらな状態だが、ここからフェニックスのような南国ムードの観葉をアレンジしたり、壁にラックを取りつけてサーフボードを飾ったりと、オーナーの趣味によって少しづつ個性の感じられる居心地の良い空間に変わっていくことだろう。
ホワイトとシルバーで統一された明るいキッチンは作業のしやすいコの字型。ゲストが多いと大量の食器やグラスが必要になるが、収納する場所が豊富なので、常に片付いた状態をキープできるはずだ。
ダイニングテーブルとソファーセットを置いてもまだゆとりある広さのLDKで、相模灘を眺めつつ、仲間や家族と過ごす時間は最高のリラックスタイムとなるだろう。

◆温泉のでる風呂とダイバーにうれしいサンルーム付き
城ケ崎や富戸と言えばダイビング好きにはたまらない立地。海から上がった後は温泉の出る風呂でゆっくり体を温めたい。その際にウエットスーツも一緒に洗って、廊下の突き当りにあるサンルームで乾燥させるという流れがスムーズだ。海レジャーは洗濯物がつきもの。南向きのサンルームはマリンスポーツ好きには地味ながら重宝するポイントに違いない。